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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2004年5月のニュース一覧
▼[2004.05.31]Mail to Heart
▼[2004.05.29]テレビ・スター銃殺の宴
▼[2004.05.27]テレビのお話
▼[2004.05.25]ロボットのいる未来。
▼[2004.05.23]痴呆の社会
▼[2004.05.21]賛美歌の音色
▼[2004.05.19]永遠の理由
▼[2004.05.17]だから,の携帯電話
▼[2004.05.15]歴史の終わり・後
▼[2004.05.13]歴史の終わり・前
▼[2004.05.11]レイプ魔がのさばる国
▼[2004.05.09]保存の仕方
▼[2004.05.07]変わるべき,気持ち
▼[2004.05.05]CNET Japanは言論統制をしています
▼[2004.05.03]音楽の価値
▼[2004.05.01]グーグルの今後

■2004年06月のニュース一覧
■2004年04月のニュース一覧


 
[2004.05.31]
  Mail to Heart


 ▼Nokia 6820 messaging phone(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/05/29/nokia_6820_review/


quote:ノキア社のノキア6820はメール携帯である。6820は非常に制限のあるデバイスでありながら,携帯電話,およびPDAとしてライバルより,十分な51個のキーボードによって楽に作業できる。わたしたちは,未来にすべての携帯電話が,QWERTY配列のキーボードをカバーの下に持つかもと感じている。電話として,90点。PDAとして,55点。

 7600の発売(過去記事)が待ち遠しいノキアだが,2ヶ月ほど前に発表され,The Registerのレビューも出てきた6820。日本での記事はMYCOM PC WEBの記事で。やっぱりフルキーボードの状態にしたときのインパクトが大きい。PCのキーボードに慣れている人なら,これで手間取ることなくテキスト入力ができるだろう。キーを小さくすると打ちにくくなる,大きくすると携帯電話としてのサイズが大きくなる,その間をうまくとらえているかもしれない。まぁ,日本語ではカナ入力もあるので発売するのは難しいかもしれないが,ほとんど英語でのやり取りばかりという人には,都合がよさそうだ。と,それ以前に,物欲を刺激するものがある。

 「携帯のメールが好きな女の子は多い。そして携帯でメールを打つことに慣れている女の子とメールのやり取りをしなくちゃいけないときは,ほとほと苦労する。よくこんな短い時間でこんな長いテキストが打てるものだと感心するんだけど,それより返事に時間がかかる。そりゃ時間をかければできるんだけど,途中でパソコンで送ろうかと考えてしまう。だから,6820はとても助かる。6820があるから,彼女ともメールのやりとりをしていられるといえる。

 …彼女とは,とっても近くにいても,メールで会話していることがある。大学で同じ教室にいても,メールで話している。ほかにもメールを打っている人は多いから,誰もボクたちがメールをし合っているとは気付かない。それにしても,なぜ直接話さず,メールなんだろう? 彼女に訊くと,話したいときは話しているし…,いや? と答えた。ボクと違い人と話すのが苦手ってわけでもない,まぁいいかと思って自分の席に戻ろうとすると,彼女は付け加えた。メールで話しているとね,考えてから,伝わるから,わかるの,自分と,あなたと。そのときのお互いを,大事にしたい。だから,ね」。



 
[2004.05.29]
  テレビ・スター銃殺の宴


 ▼Broadband will hurt broadcasters: report(ElectricNews.net)【英語】
  http://www.enn.ie/frontpage/news-9413363.html


 次のスターは,IPで泳ぎ回ることができる。

quote:欧州のテレビ局は,ウェブをみる人によって視聴者を失っている。英国の調査会社のレポートによると,ブロードバンド回線を導入した800人の56%は前よりテレビを観る時間を減らしたと答えている。調査会社のアナリストは,テレビを観る時間がなくなることはないとしながらも,ブロードバンドのインパクトは大きいとしている。アナリストはテレビ局はネットにもっと注力する必要があると指摘し,その例としてディスカバリー・チャンネル,アニマル・プラネットなどのチャンネルを持つディスカバリー・ネットワークスをあげた。同社は特にブロードバンドユーザー向けのコンテンツを,積極的にウェブで展開している。新聞やラジオなどのメディアは,ウェブ上で双方向性を活かしたサービスを提供することで,減少する読者やリスナーをとどめることができたとしている。

 昨日(過去記事)の続きっぽい。たとえば音楽の売り上げが落ちた,その原因はネット上のファイル共有にあると云っているような人たちがいる。が,もしネット上にファイル共有という仕組みがなくても,CDは売れなくなっている。多くの人はウェブやメール,その他もろもろのネットワーク上の情報に時間を割いているからだ。テレビの視聴率があがらないのも同じ理由,雑誌が売れないのも同じ理由。原因がわかっているのに,ネットワークを利用できず,どんどん見向きもされなくなっている人たちに,なぜ同情が必要だろうか? ファイル共有に情報が流れるから問題なんじゃない。ネットワークをきちんと活かせずに,いつまでもだらだらしているのが問題なんだ。

 記事中にもあるが,テレビがそう簡単になくなりはしない。ただ近い将来,一部の人の楽しみのレベルには落ちる。ミュージカル・スターが誰よりも輝いていた時代があった。ラジオ・スターが誰よりも輝いていた時代があった。シネマ・スターが誰よりも輝いていた時代があった。が,テレビを気軽に観られるようになって,わざわざ舞台を観に行ったり,映画を観に行ったり,声しかきこえないラジオに夢中になるのは,一部の人だけになった。そして,そのテレビもいま同じ道をたどろうとしている。あんな作られた情報だけで,世論を操作できるような顔をして,さっぱり本当に知りたい情報がないものなど,いつか飽きられる日が来るのは当然であり,それがいまなだけだ。そして,そのテレビのなかでスターでいた人間も,無残に殺されようとしている。ネットというルガーによって。



 
[2004.05.27]
  テレビのお話


 ▼Online trading of TV episodes grows(USA TODAY)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/webguide/internetlife/2004-05-20-tv_x.htm


 いまの音楽業界のように,笑われて馬鹿にされて相手にされなくならないように,できるだけはやく,すべきこと。

quote:テレビの最終回を観逃した大学生は再放送をまったりしない。代わりにダウンロードしている。ネット上にはどれほどのテレビ番組があるかわからないほどだ。動画のダウンロードには時間がかかるが,大学生は気にしない。とある大学生は云う。「パソコンで『シンプソンズ』とタイプし,話数を選んで夕食に出る。戻ってきたらそれを観る」。音楽産業がMP3共有を行ったユーザーを訴えているのに対して,テレビ番組に対して訴訟は行われていない。が,業界ではそれを検討中だと発言しており,さらにテレビ番組にスクランブルをかける立法も進めている。

 前にも書いたことがあるかもしれないが,わたしはいまは関東圏に住んでいるので好きな番組を観られるが,子どもの頃は地方に住んでいた。で,その地方には民放が2つしかなく(いまは増えて3つになったらしいが),当然放送されない番組の方が多い。だがもしいまなら,バコバコ落としてそのぶんを取り戻せただろうと思っている。実際にいま,地方在住者でnyやmxで観られない番組を落としている人は多いだろう。それを悪いことだと云う気もない。なぜ悪いのかもわからないし,わかる気もない。

 さっさとネット上で,すべてのテレビ局がリアルタイムで24時間放送すればいいだけの話だ。そうすれば保存目的の人以外はファイル共有ソフトでダウンロードしなくなるだろうし,なにより視聴率の概念も変わる。いままで多くて2000万人程度だっただろう視聴者は,世界中で観られるのだから数億人になる。それによってテレビ局は,広告収入を変化されられるだろう。キー局と地方局(ネット局)の関係が崩れる? それが視聴者にどういう意味があるって云うのか? キー局のある関東圏でもUHFによる地方局はちゃんと存続している。地方局は新しい存在意義をみつければいいだけだ。ネットワークによって音楽業界も出版業界も_すべての_考えを改める必要があるのだが,当然テレビ業界だっておんなじだ。考えを変えられないのなら,すべてのユーザーから鼻で笑われて,終末を迎えるだけの話だ。



 
[2004.05.25]
  ロボットのいる未来。


 ▼A robot in every home by 2010(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/04/01/a_robot_in_every_home/


 「ボクがあくびをしながらパソコンに向かうと,彼女はまだ寝ていた。肩を揺すると,寝ぼけながら顔を洗いに出ていってしまった。きょうはレポートの仕上げを手伝ってもらいたいんだけど,大丈夫かな?」。

quote:とあるエープリルフールの4月1日に公表されたレポートにこんな予想がある。2010年には世界のロボット産業は593億ドルに成長する。それは,3900万台の英国内のロボットの数と一致する。2010年には,すべての家庭にロボットがいることだろう。…3900万台のロボット? そんなことを考えるなど狂っている。実際のところ,1950年代以降,私たちの頭のなかにある未来の映像である空飛ぶ自動車はいまだにみたことがない。

 「実際にあれから何年も経ったが,うちにはロボットなんていない。ましてや,緑色の髪の毛の掃除好きなロボットも,背中にゼンマイの穴があるバナナ好きのロボットもいない。…いてたまるか。世界はそれでもちょっとだけ未来になった感じがする。道端で携帯のボタンを必死に押してメールを打っている恥ずかしい人もみなくなった。音声入力できるものもあるし,ちょっと入力にコツがいるけど脳内の思考を読み取って文字を入力するシステムも出てきた。通話するときも無線のヘッドセットを使うのが普通なので,普段は音楽などを聴いていて電話がかかってきたら急に話し出す人もいる。それはそれでちょっと問題にはなっているけど,でもそんな感じで,ロボットがいなくても風景はちょっとだけ変化していっている。

 ではいまこの社会で,ロボットと呼ばれるものは存在しないかというと,実はあちこちにいる。毎日朝起きたら会うし,仕事にも勉強にも一緒にいて手伝ってくれる。1日の大半をそのロボットと過ごす人も多い。ロボットは,ネットワーク上で生活するものである。ちゃんと人の形をしているし,言葉もしゃべる。思考する能力も持ち合わせているし,毎日の生活のなかで成長していく。一度調べたことはずっと忘れないし,調べる速度はどんどん早くなってくれる。そして,年も取る。バーチャルな存在かもしれないが,結婚する人間もいる。手を伸ばして触れられるロボットはいなくても,きちんとみんながのぞんでいたロボットはいるようになった。わたしたちも,ネットワーク上で過ごすのが普通になっているし。きっとそんな感じで未来は,いつまでも進んでいくんだろう」。



 
[2004.05.23]
  痴呆の社会


 ▼Survey shows most musicians oppose RIAA's lawsuits(Zeropaid.com)【英語】
  http://www.zeropaid.com/news/articles/auto/05222004a.php


 …。

quote:最近の米国の調査会社がミュージシャンや作詞曲者,2775人に行った調査によると,全米レコード工業会(RIAA)のファイル共有ユーザーに対する訴訟が自分たちの役に立つと信じていない人は60%にのぼった。ファイル共有によって自分の作品がけがされたと答えた人は5%だった。別の結果によると,ミュージシャンや作詞曲者の67%は,作品の著作権の完全なコントロールを自分が持つべきであると信じたいとしている。

 折しも,アマゾン.co.jpのページが著作権保有者による傍若無人な輸入音楽CD規制を起こすための著作権法改正に反対表明を出して話題になっている。過去たびたび,コピープロテクトCD(CCCD)に反対や意見を出しているミュージシャンがいたりもしたが,相も変わらずCCCDは出され続け,その割合はどんどん増えている。すべてではなく一部だが,ショップや作品を作っている人間が意見を出していることに,レコード会社やそれを統括する日本レコード協会はどう考えているんだろう? ファンが反対したっていままでなにもきいてこなかった。聞く気もハナからない。答えるふりをしてもただだましてきただけだった。さて,CDを売ってくれているショップや,作品を提供してくれるミュージシャンに対しても,おんなじ扱いなのだろうか。

 ひとつの考えとしては,レコード会社に勤めている人間や,日本レコード協会とは,(すべてぢゃなくて一部だが)痴呆なのである。そもそも,考える頭がないのである。彼らに良識や常識を期待しても無駄なのである。なぜか? 痴呆だからだ。人間として考える頭を持っていないのに,なにを云ったって無駄なのだ。と,あきらめるしかないのだ。そして,そんな人間たちがいままでその土台として持ってきたもの,それ自体ももちろんすべて間違いだったのだ。つまり,著作権など,痴呆の人たちのたわ言でしかなかったのだ。痴呆は痴呆だけしかいない場所で,普通の人の迷惑にならないように過ごさせてあげよう。すなわち,追放してあげよう。そのための道具を,わたしたちはたくさん持っているからネ。



 
[2004.05.21]
  賛美歌の音色


 ▼Playfair reborn as hymn(MacNN News)【英語】
  http://www.macnn.com/news/24646


 ああ,わたしの手元には使うのをやめたiPodがひとつあるよ。これで日本でいつiTunes ミュージックストアが始まってもOKだね。わらい。

quote:iTunes ミュージックストアから購入した楽曲のデジタル権利管理(DRM)を取り除くプレイフェア・プロジェクトは,hymnとして再始動した。その名前は,「hear your music anywhere.」の頭文字を取ったもの。DRMを取り除くといっても,曲を購入するときに使用したアップルIDは残るようになっており,公正な使用を促進するのが目的となっている。アップル社は,過去にプレイフェア・プロジェクトを主催したサーバーから2度,プロジェクトを削除した。

 (以下,hymnのマニュアルの訳が中心)iTunes ミュージックストアから購入した楽曲を再生するには,再生するパソコンを固定するシステムキーと,購入したユーザーを固定するユーザーキーのふたつが必要だ。そのシステムキーによってユーザーキーを解読することで,再生できる。とは云え,ユーザーキーはiTunes ミュージックストアのアカウントひとつにつき1個ではなく,複数あることもある。なのでシステムキーでユーザーキーのどれかを解読して再生することになる。とりあえずシステムキーが必要になるのは確実なのだが,ウインドウズではシステムキーがリバースエンジニアされているのでhymnですぐにわかり,DRMをすぐに解除できる。が,マックOS X版ではまだわからない。

 ではマックではiTunes ミュージックストアのDRMを取り除けないかというと取り除ける。iTunesがiPodにDRM付きの楽曲を転送するとき,すでにシステムキーで解読されたユーザーキーを一緒に転送する。その状態を利用する。つまり,マックではiPodがないとhymnは使えない。だが使い古したiPodでもいいのであれば,iTunes ミュージックストアから購入した曲を自由に使うことができるようになる。好きなプレイヤーで再生させてもいいし,AACを再生できる携帯プレイヤーがあるならそれに転送してもいい,できる限り劣化を少なくMP3に変換することもできるし,音楽CDを作成するにもiTunesで焼くだけでなくトーストなど好きなライティングソフトを使えるようになる。その音色,賛美歌(hymn)の潤いを保ち,救いの御神,夜に輝きを焚く。



 
[2004.05.19]
  永遠の理由


 ▼Arrest of Winny Author 'Overkill'(TechNewsWorld)【英語】
  http://www.technewsworld.com/perl/story/33774.html


 将来を描けない人間に,将来,そしていまも,まかせられるわけがない。

quote:米国の特許弁護士や法律事務所は,Winnyの開発者逮捕は著作権侵害者教唆として少なくとも米国においては極端な反応であり,米国では考えられないとみている。Winny開発者は既存の著作権保有者の行き先について関心を持っていたひとりだ。だがスペインのピアトゥピアソフトメーカー,オプティソフトのCEOは「それらの著作権保有者は多くの金銭を持ち,ロビー活動にも金を使っている。われわれが当然の権利を主張することも難しい」と述べている。

 今回の京都府警の愚行は,世界中で驚かれている。記事では,米国では著作権侵害のために使用され得るソフトに対する刑事罰がない,と説明されているが日本にだってそんなものはない。日本は,そして日本人というのはおかしいんぢゃないだろうか,と世界中で思われている。

 Winny開発者の著作権に関する考えを読み返してみた(キャッシュ)。もちろんここであげられている集金モデルが必ずうまくいくとは限らない。が,なんの将来像も描かず,きのうと同じことを繰り返していればいいだろうと思うような人間に儲けさせる金などない。わたしは製作者に金を払っているのであって,なにもせずに途中で甘い汁をすすっている人間など殺した方がいいと思っている。だからファイル共有ソフトを使い続ける。永遠にね。



 
[2004.05.17]
  だから,の携帯電話


 ▼ノキア、W-CDMA/GSM対応の『Nokia 7600』の日本語版を6月中旬に発売(ASCII24)
  http://k-tai.ascii24.com/k-tai/news/2004/05/13/649575-000.html


 世界が変わる,世界を変える。だから,の携帯電話。

quote:ノキア社はノキア7600の日本語対応版を6月中旬に発売すると発表した。使用できるネットワークは,国内ではボータフォンとNTTドコモのFOMAが該当する。ノキアではボーダフォンのSIMカードでの動作を確認済みで,NTTドコモの広報は新しいFOMAカードで使用可能とコメントしている。

 PDAっぽい携帯電話はいくつもあったが,それらはどれもPDAっぽい携帯電話でしかなかった。逆に,パームが携帯電話になってくれりゃいいのにと思っていた人は多かったと思う。そこでノキア7600ですよとなる。もちろん,PDAと云うほどなんでもできるわけぢゃない。メール,ブラウザ(でもiModeとかボーダフォン・ライブとかのサービスは利用できない),あとは音楽プレイヤーと簡単な写真・動画カメラ機能ぐらいか。とはいえなによりネットワークとの親和性がきちんと取られており,ブルートゥース・USB・赤外線とパソコンとの接続が楽。これでやっと使える携帯電話に巡り合えるような気がする。マックOS Xユーザーは,ブルートゥースでのiSincや,サーリング・クリッカーの使用もうまく行くかも(両方とも保証はないので注意)。

 いまだにキャリア(携帯電話事業者)が携帯電話機を売っているというわけわかめな国の日本だけに,ノキア7600の独自販売,SIMカードを別途入手して使うという形式がとりあえずありがたい。価格はいままでの携帯電話の価格ではないが,SIMカードによる端末の交換が容易になれば,そもそもいままでの価格は成り立たない。ノキア7600の価格は,抜群の機能もあってフツーである。いまFOMAの端末を使ってるけど,似たような端末なんていらない,でもこんな特異機能を持つ携帯なら欲しいと云う人なら,SIMカード入れ替えでふたつを使い分けることもできるだろう(FOMAは,W-CDMAに完全準拠ではないので動作保証ないけど)。と,デザインだけでなく,携帯電話事情を打ち破れるのがノキア7600。だから,必要なのだ。(過去記事



 
[2004.05.15]
  歴史の終わり・後


 ▼Japanese P2P founder arrested(Gnutella News)【英語】
  http://www.gnutellanews.com/article/12027


quote:日本の警察は著作権法を破壊する人気のピア・トゥ・ピアアプリケーション,Winnyの作者を逮捕した。以下,コメントの一部。|こんなことを予想できた人間はいないだろう,米国で誰かの身に同じことが降りかかると思うだろうか。|すでにネット上の著作権を守る状況は,制御しきれない状態になっている。|開発者はオープンソースのプロジェクトとして,Winnyを続ける気があるだろうか,わたしは彼と連絡を取って,ソースコードを受け取る方法があったらと思っている。

 (前編から続く)あの日。チャウシェスク大統領が無残に銃殺された姿が,これから「著作権」に対して,再び行われます。

 ゴルバチョフの登場,ソビエト連邦の崩壊,ベルリンの壁の撤去,東西ドイツの統一,ルーマニアでのチャウシェスク大統領処刑。民主主義と共産主義の政治イデオロギーの相克は,20世紀末に終焉を迎えました。それと入れ替わるように現れた情報イデオロギーの相克は,すでにいくつかの事件として露呈しています。片や20世紀の情報の売り方を守る人々,片やネットワーク上での自由な情報の流通を支持する人々。互いが相容れる余地はなく,既存の情報イデオロギーを信奉する人々は,まるでナチスドイツや大日本帝国の一部行為に似た狂気をみせて,あした一般的になる情報イデオロギーに対して刃を向けています。どちらが人間の進化かではなく,ただ,きのうの理屈を守るためだけに。

 ですが,ネットワークを持つわたしたちは,原子力爆弾よりも強力な武器を持ち合わせています。ネットワークという武器に逆らうことが愚かであり,ほかのいかなる代替物もあり得ないことに,多くの人々はもう気付いてしまっています。もともと人は,紙やメディアで情報を売り広げる時代を過ごし,その後すべての情報をデジタルファイルに移譲し,ネットワーク上にそれを配置するように定められた存在だったのです。その歴史の流れの末端に,いまたどり着いています。最後に無残な争いがあるでしょうが,共産主義が消えうせようとしているように,あとはときが進むのを待つだけです。さて,いまわたしたちはどのように生きるべきか,なにを支持し,なにをおとしめるべきか。Winnyは小さな出来事にみえるかもしれませんが,歴史の終わりの引き金のひとつとなるでしょう。(「歴史の終わり」フランシス・フクヤマ(amazon.co.jp))



 
[2004.05.13]
  歴史の終わり・前


 ▼ Winny関連ページが次々閉鎖、京都府警は「ノーコメント」(Impresss INTERNET Watch)
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/05/12/3069.html


quote:Winnyの開発者逮捕以来,Winny TipsページなどWinny関連のウェブサイトが相次いで閉鎖している。一部報道では,京都府警が関連ページ作者に対し著作権法違反幇助で家宅捜索を行ったと報じているが,府警は捜査中としてノーコメント。

 振り向くな,振り向くな,うしろに,あしたはない。

 時代を変えるには,なんらかの事件が必要です。でも,事件はひとつではすまない。また,一部の人にはショッキングな出来事も必要です。Winnyの作者逮捕は,あしたを見誤った無知な国家権力が行っている暴力でしかありません。ネットワークですべての情報がやりとりされる,普通のあした,に対する暴力。京都府警は,強姦を繰り返し,当然来るべきあした,を暴圧しています。恥ずべき,行為です。

 人間は,ネットワークで生きることで,進化プロセスの終末にたどり着きました。もちろんそれで問題がすべて解決するわけではありません。さまざまな誤謬や混乱はあります(毎日のように新聞にさまざまな事件が載るのと同じです)。が,「情報」を窮鼠たらしめず,自由に開放し,万人がいつどこででも手にできる手段として,ネットワークは長年かけて築かれ,そしてすでにロードマップなかばまで来ています。その最終地点では当然,書籍・音楽・動画が売り物であった社会システムも終わります。いままでの著作権に守られたシステムは成り立たなくなり,別のシステムが必要となります。それは,Winnyにもかいまみえています。(後編につづく)



 
[2004.05.11]
  レイプ魔がのさばる国


 ▼共有ソフト「Winny」開発の東大助手を逮捕(Sankei Web)
  http://www.sankei.co.jp/news/040510/sha054.htm


 自分のところの身内に利用者がいたとなったら(Impress INTERNET Watchの記事),今度は開発者ですか(わらい。

quote:ファイル共有ソフトのWinnyを開発して映画やゲームの違法複製を可能にしたとして,京都府警はWinnyの開発者を逮捕した。開発者は掲示板で「47」氏と名乗り,知られた存在だった。

 世界でたくさんのファイル共有ソフトが開発されているなかで,そのソフトの開発者を逮捕するという行為は,初めてである。この行為は,常識を失った暴挙である。この行為を正当化するのであれば,京都府警は,グーグルの責任者や,IEを開発するマイクロソフトの責任者も逮捕する必要がある。結果的にやっていることはなにも変わらない。Winnyがやっていることで,グーグルやマイクロソフトがやっていないことをあげてみて欲しい。

 開発者を逮捕という暴挙は,利用者を逮捕できないということから生まれたレイプである。ファイルをアップロードしている人間を特定できないWinnyは,結果的に現行の著作権法で取り締まることができない。このページで何度も述べているように,ファイル共有をなくすにはインターネットをなくすしかない。そのなかで世界初の暴挙に出た京都府警は,世界中で物笑いの種になるだろう。そしてそのレイプ魔が力を持つ国にいるわたしたちは,もう一度考える必要がある。このレイプ魔が力を持っている国って,本当にまともなんですか?



 
[2004.05.09]
  保存の仕方


 ▼CDs, DVDs not so immortal(CNN.com)【英語】
  http://www.cnn.com/2004/TECH/ptech/05/06/disc.rot.ap/


 では,永遠に残したいものは,どこに保存しておけばいいのだろう?

quote:CDやDVDは永久には使えない。とある人物は,音楽CDコレクションがきちんと再生できなくなっていることに気付いた。DVDを含む光ディスクは,誰もが思っているほど長命ではない。「80年代中ごろに導入されたCDは,ほとんど不滅だといわれていた。レコード会社もCDがやや高価である理由して,その利点をあげていた」。そう述べる人物は,コレクションしていたCDの15〜20%(その大部分が80年代に生産されたもの)が腐敗していることを確認した。

 ハードディスクのデータをCD-RやDVD-Rに焼くにしても,コピーした音楽CDやDVDビデオにしても,わたしたちは一時的なものか,恒久的なものかと決めて,保存する。ハードディスクに余裕を作りたいなら一時的にデータをコピーするし,30年後,40年後も聴いたり観たりするものでなければ,やはり一時的にディスクメディアを作成する。ほとんどは一時的な保存だけど,ときたま恒久的な保存と考えてCD-RやDVD-Rを使うこともあるから,CDやDVDが思っているほど持たず,腐ってくるという事実は困ったことになる。では,この大事なデータはどこに残しておけばいいのか。

 その,大事なデータの保存場所としてもっとも確実なのは,ネットワークである。さまざまなネットワークがあるからそれぞれ使い方が異なるが,自由にデータが移動でき,複製することもでき,流通し,価値あるものほど代替データも豊富にある。ディスクに固定されているものはそのディスクにヒビが入ったら終わりだが,ネットワーク上にあるデータはどうやっても消えうせない。自分でデータをWinny上に流し,どうすることもできないと嘆いている警察屋などが間抜けだけどいい例だ。音楽CDやDVDビデオも1枚のディスクで大事に持っておくなど,愚かな行為である。どんどんコピーして,ネットワークで保存すれば,それがいちばん確実で,未来永劫までそのままで残る可能性が高い。大事なものこそ,ためらいなくネットワークで保存しよう。



 
[2004.05.07]
  変わるべき,気持ち


 ▼DRM 'will be cracked' says iTunes hacker(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/05/05/drm_will_be_cracked/


 この商品が欲しいと,好きになって買ってくれる消費者に対して,売る側はどれだけ好意を持てるか。まったく持っていないような意識だったら,買わない方がいいよと消費者に通告して,当然だろ?

quote:iTunesが行っている認証作業が解き明かされのち,バージョン4.5のアップデートでそれを防いだが,わずか8時間でまたクラックされた。そのクラックを行ったCrazneyと名乗る20歳の学生は,リナックスOSをメインで使っていて,そこで音楽を再生することが単なる目的だと述べている。彼は,iTunesの認証がまたロックされるのを心配してはいない。現在のデジタル著作権管理(DRM)ならヒマなオタクがまたクラックできるだろうから,と云っている。

 そうか,過去記事でとりあげたiTunesのストリーミングをiTunes以外で受信するためのlibopendaapは,iTunes ミュージックストアで購入した曲をほかのプレイヤー(と云ってもTunesBrowserしかないけど)でも再生できるようにするんだね。まぁ認証を無理やり通すだけで,別に認証のシステムをなくしているわけではない。しかもバージョン4.5のアップデートでは再生できるプレイヤー(普通はiTunesだけ)が3つから5つに増えている。アップルにリナックス用iTunesを作る能力がないのなら,だれがCrazney氏を責められる? DVDをコピーできるようにするDeCSSも,最初の開発の動機は,リナックスだかユニックスだかでDVDを再生したいということだけだった。ちょっとだけ扱いやすくしているだけ。

 「扱いにくいからもういいよと,彼に云われて,別れた。普通に自分が好きな気持ちのまま,気を遣ったり言葉をかけたりしただけだったのに。これ以外に,好きな人に接する方法を知らないんだからしょうがないのかなと思ったけど,でも。今度好きになった人が同じだったら損をするのはわたしだから,ちょっとだけ変わらなきゃとも思う。それを,『負け』だという友だちもいる。けど,そうだろうか? もともと好きで,相手もわたしを好きになってくれているんだから,大したことぢゃない気もする。そう思うのは,間違ってるかな」。



 
[2004.05.05]
  CNET Japanは言論統制をしています


 ▼アップル、iTunes楽曲交換ヘルパーアプリを無効に(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20065765,00.htm


 情報操作,世論操作,虚偽報道,情報隠蔽,言論統制。

quote:アップル社はiTunesソフトウェアの機能をいくつか改善し,その一環として,別のコンピュータから音楽をダウンロードすることに悪用された欠陥も修正した。

 基本的にこのスペースでは同じ内容の記事は扱わない。今回とりあげるCNET Japanの記事は,4月29日付け(過去記事)で取り上げた米ZDNetの記事と同じものを翻訳しただけのものだ。が,英文が読める人は元の米ZDNetの記事米CNETの記事と,CNET Japanの記事を比較してみて欲しい。翻訳記事では,プレイフェアに関する記述がごっそりとはぶかれている。これは,どういうことだろうか? 日本で行ってもいないiTunes ミュージックストアにかけられているプロテクトをクラックする記事を理由もなく取り除き,さして問題のない音楽ストリーミングクラックの阻止だけを伝えている。元ZDNet Japanで米ZDNetの記事の多くをいまも掲載しているIT Media Newsも,連休中とは云え,29日,30日と更新日があったはずなのに,米ZDNetが報じるPlayFairの記事は探したがみつからなかった。これは,なにか納得のいく意見があるのだろうか? CNET Japanでは「日本向けに編集したもの」という注釈があるが,こんなあからさまな記事の一部削除などほとんどない。この事実を,どのように受け止めるべきだろう。

 折から,4日付けの産経新聞の記事では,イラク人質事件に関する全国紙の社説を比較している。新聞を読み比べている人なら誰でも知っていることだが,全国紙4紙は,「←朝日・毎日・読売・産経→」という順で,異なる政治的意見を表している。一概に云うのは難しいが,左翼的意見の朝日と右翼的意見の産経は,常に対局的だ。どちらの意見が正しいと思うかは人それぞれだと思うが,紙面にどのニュースを載せるか,載せないか,どの記事を大きく扱うか,小さく扱うかでも,各紙とも自分の意見に沿った作りにしており,テレビも含めてまったく平等で中立的な報道というのはあり得ない。だが,4紙もあればどこかにすべてのニュースは載る。そして社説をメインとして各紙の考えを知ることができ,その新聞の立場,規範を知った上で読める。各紙を読めば,自分の考えをきちんと持つことができる。しかし,プレイフェアについて報じている,日本のIT系ニュースメディアは皆無である。これは,かなりいかがわしい。これらの報道機関を信じていいか,もう一度,きちんと考えた方がよいだろう。



 
[2004.05.03]
  音楽の価値


 ▼iTunes 4.5 Authentication Cracked(Zeropaid.com)【英語】
  http://zeropaid.com/news/articles/auto/04302004e.php


 ブランドイメージもボロボロになってさまよい,iPodで儲けるだけしか価値がなくなったiTunes。もちろん営利企業なんだから金が儲けられればそれでいいのは確かだが,そんなのはMSと同じだ。アップルが音楽を手に取る価値は,どこにあるのだろう?

quote:アップル社がiTunesをバージョン4.5にアップデートした翌日,以前のバージョンでリバースエンジニアされたiTunesの認証スキームを,バージョン4.5で再び無効にするライブラリがCraz.netというサイトからまたリリースされた。

 ●まず,注意点。iTunesの新しいバージョンが出たときの過去記事で,プレイフェアが使用できると書いたが,わたしはiTunes ミュージックストアで購入した楽曲を持っておらず試していないので,あくまで伝聞情報です。AppleInsiderの記事によると,さまざまなiTunesのプロテクトを解除するツールを使用した音楽ファイルが再生できなくなるという報告もあるので,注意して欲しい。●iTunesでストリーミングしている音楽ファイルはほかのパソコンのiTunesでしか聴けないが,Craz.netで配付されているlibopendaapというライブラリを使用すると,ランデヴーで接続できるストリーミングを探しだし,そのMP3ストリーミングを再生できる。バージョン4.5になってiTunesはストリーミング再生をするための認証に変更を加えてlibopendaapを使用できなくしたが,libopendaapはバージョン4.5が出た翌日にその認証の変更を解き明かして対応した。libopendaapのフロントエンドとなるソフトが,TunesBrowserという音楽プレイヤーだ。つまりTunesBrowserを使用すれば,iTunesが提供されていないリナックスやユニックスで,iTunesのストリーミングを再生できる。そしてlibopendaapはC言語で書かれているので,マックやウインドウズ上でもそれぞれのOS用に機能を付けてビルドすれば,新しいiTunesストリーミング再生プレイヤーを作成できる。(Craz.net iTunes関連ファイル キャッシュ

 ●過去記事で取り上げたiTunes ミュージックストアの検索を,ウェブ上で行えるようにするiTMS-4-ALL(スクリプトのダウンロードはここ)というCGIスクリプトも,バージョン4.5で使用できなくなったようだ。が,iTMS-4-ALLもバージョンアップし,バージョン0.2でまた検索と試聴ファイルのダウンロードができるようになった(iTMS-4-ALL キャッシュ)。●とまぁ,パーティシャッフルだのロスレス圧縮だのの機能に隠れて,あれこれやってるなぁという印象。でもさっそくそれらも壊されまくりになってきて,景気のよさそうな話をしている(ZDNet Newsの記事)裏側は,他国でのミュージックストアの展開とか云ってられないほど,ズタボロになってきている。もうアップルは,音楽とかかわるのなんてやめた方が身のためのようだ。



 
[2004.05.01]
  グーグルの今後


 ▼グーグル、ついに株式公開を申請(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20040430102.html


 ネットワークと云う情報集積地は,いまだ,グーグル以上グーグル未満の場所となっている。その状態が,いつまで続くのか,それが楽しみだ。

quote:グーグル社が長い間待ち望まれていた新規株式公開(IPO)を申請し,数ヶ月のうちに株式市場にデビューする。グーグル社はIPOにより,27億ドルの資金調達を考えていると述べた。ドットコム・バブル崩壊以来,最大の話題となる。

 テレビのNHKニュースでこのグーグルIPOのニュースをやっていて,驚いた(NHKの記事←すぐに消えるだろうな。リンクあとで消します)。なんとなく遊びを取り入れたブランドイメージと,なんか違和感あったのかも。でも昨今,グーグルは使えなくなっただの,ここがダメだのあれがダメだのという記事もよく目にするようになった。そりゃあんだけのサービスなんだからいろいろあるのかもしれないけど,個人的にはさほど悪い印象なく使っている。それは,グーグルがネットワークの価値を,ヤフーやMSなどよりきちんと知っているからと感じるからかもしれない。

 ネットワークはすべての情報の集積地である。見境なく膨大な情報を収集し,あとは利用者の価値を見極めて順番に並べる姿勢をきちんと打ち出しているグーグルは(いまのところ)もっとも正しい検索エンジンだ。また,HTMLのキャッシュや画像のサムネイルなど,著作権がどぉこぉよりも情報閲覧者の視点に立った機能も正しい。さらに,情報はすべての人に開かれている必要がある。だが検索エンジンによっては,言語ごとに引き出せない情報があったりすることが多いが,グーグルならすべての言語の結果が一列に表示されるし,自分の言語だけに絞ることもできる。日本語でのサービスはないが,仏語や独語のページを英語に翻訳するサービスもある。他言語のPDFもユニコードHTMLに変換してあるのでブラウザだけど問題なく表示できる。それらを勝手なサービスとする人間は,そもネットワークに向かない人間であり,とっとと接続回線を切ってのたれ死ねばよい。そして,それらの姿勢が,いつまで維持できるか,さらに進められるか,が,グーグルの今後である。



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